認知症の患者さんの寝返りを介助する際の正しいケア方法を紹介。間違った介助方法と併せて、写真とともにわかりやすく解説します。

認知症患者さんの寝返り介助のNG例

 おむつ交換や清拭・更衣などの場面で側臥位への寝返りを介助する際に、認知症患者さんの下肢を屈曲させ、上肢を腹部の上で組んでもらい、できるだけ面積を小さくまとめてから一気にすばやく肩甲帯と骨盤帯をゴロンと回転させる方法では、患者さんがびっくりして怖がってしまいます(図1)。

 ベッド柵をつかんで寝返りに抵抗される、あるいは側臥位になると「落ちそうで怖い」とおっしゃる患者さんたちは、もしかしたらおむつ交換のたびに何度も左右へと手荒く転がされて恐怖を感じ続けてこられたのではないでしょうか。 本来は患者さんにとって心地よいはずの清拭や更衣のケアが、苦痛以外のなにものでもない時間になってはいないでしょうか。

図1 肩甲帯と骨盤帯を同時に回転させる介助の例

図1 肩甲帯と骨盤帯を同時に回転させる介助の例
ゴロンと回転するので患者さんはびっくりする

認知症患者さんの寝返り介助の正しい方法

 人はそもそも、肩甲帯と骨盤帯をひとかたまりにして寝返りをうってはいません。試しにご自分で寝返りをうっていただければおわかりかと思いますが、多くの方はまず下肢・骨盤帯が横へ回転し、その後に肩甲帯や頭部が少し遅れてついてくる、という体幹のひねりを用いた寝返りをしています。

 寝返りを介助する場合も同様に、まずは骨盤帯を回転させ、次に肩甲帯を回転させるようにゆっくり体幹のひねりをアシストする方法で行えば、患者さんに与える恐怖感を最小限にすることが可能です(図2)。

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