鎮静を伴う処置後は、病棟での急変に注意が必要です。今回はPEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)について解説。どんな治療法なのか、PEGではどのような鎮静を行うのかなどを紹介します。

PEGとは?

 PEGは経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy)の略語で、開腹せずに腹壁外と胃内腔との間に瘻孔を作成し、胃瘻カテーテルを留置する内視鏡処置です。

POINT

PEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)
●手技としては短時間・低侵襲のため「浅鎮静」
●高齢者が多く全身状態が悪い

PEGの鎮静と合併症

 処置中、瘻孔作成の際には苦痛を伴うため、医師は造設を行う前に、患者さんの全身状態により鎮静が必要か、鎮静が可能か評価します。

 PEGの適応となる患者さんは全身状態が不良なことが多いため、鎮静を行った場合、呼吸抑制、舌根沈下、誤嚥などの合併症には特に注意が必要です。

PEGの手技には3つの方法がある

 手技は比較的容易で、全身状態の不良な患者さんにも短時間で低侵襲に行える処置です。

 PEGの適応としては、嚥下摂食障害、繰り返す誤嚥性肺炎、長期経腸栄養を必要とする炎症性腸疾患、消化管の減圧目的などがあります。

 PEGの手技には「プル法」「プッシュ法」「イントロデューサー法」の3つの方法があり、それぞれに専用のキットがあります。

この記事は会員限定記事です。