退院後の生活を見据え、患者さんの自立のために実践できる“ちょっとリハ”とは?今回は、体位変換時に患者さんが動きやすくなる声かけの工夫を紹介します。
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目線の高さなどに注意して体位変換を実施するだけで、患者さんの姿勢変化や筋緊張、身体の動かし方などでリハの効果が得やすくなります(図1)。
図1 患者と目線の高さをそろえる

●体が動きやすい環境となり、リハが効率的に。リハの負担や介助者の負担も軽減される
声をかけて患者の「先行動作」を促すことで無理なく動ける
患者さんから見やすい位置では介助時の協力が得やすく、反対に見下ろしているような位置では全体的に拒否的になりやすく、筋緊張も防御的に亢進しやすくなります。
人間の動きは無意識的な準備段階を経てから、 身体的な先行動作に移行します。声かけによる導入段階でこちらに意識(注意)を向けることができれば、次の身体的な先行動作(患者さんの準備)に移りやすくなります。
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