退院後の生活を見据え、患者さんの自立のために実践できる“ちょっとリハ”とは?今回は、体位変換による接地面の変化を、姿勢改善や褥瘡防止、筋力保持につなげる工夫を紹介します。
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背中への圧を抜くことは褥瘡予防になります。また、接地面が変わり、姿勢が変化することで使用する筋肉も変化します。上下肢だけではなく、姿勢を保持しようとする体幹筋の筋力低下を予防する手段にもなります。
重心が移動することを体感し、姿勢を保つ手がかりに
側臥位になり、身体の片側へと重心が移る感覚やベッドに触れている体表面を意識することで、重心移動の訓練を行うことができます(図1)。
急性期の『ベッド上臥位』の安静指示では自主的な姿勢保持のトレーニングにもなり、維持期の長期臥床の方でも筋力保持、姿勢変換、褥瘡の防止への手がかりへとつなげていくことが可能となります。
図1 体位変換による重心と接地面変更の訓練
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