可動性の高い頸椎を保護するために
脊髄外傷は、日本では年間で約5000人の脊髄損傷患者が発生しています。発症は20歳代と60歳代に多く、損傷部位は頚髄60%、胸腰髄40%です¹。
原因は、交通事故、転落、歩行時転倒、スポーツの順に多く、頚髄損傷では、転落や転倒など低エネルギー受傷機転による高齢の非骨傷性頚髄損傷が増加しています2。
このように、脊髄のなかで、最も可動性に富む頸椎は損傷を受けやすいため、頸椎カラーの装着などによる保護が重要になります。
一般に、顎まで支えのある「硬性頸椎カラー(図1)」は、成人用と小児用があり、適切なサイジング*1と確実な装着のもと使用します。
*1【サイジング】=患者の肩峰と下顎の延長線上の間隔を測定してサイズを選択すること。
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