別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!担当ナースとしておさえておきたい、「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。

【第1回】心臓カテーテル検査①検査を受けるとき・帰室後の状態
【第9回】血液透析(HD)③帰室後に行いたいケア

くも膜下出血の出血源、脳出血の原因などを探るために脳アンギオを行う

 脳アンギオとは、脳血管を調べるための画像診断法「脳血管撮影」のことです。「アンギオ」や「DSA(デジタルサブトラクションアンギオグラフィー)」などいろいろな表現がありますが、すべて“アンギオグラフィー”の略です(「アンギオ」は「血管の・脈管の」、「グラフィー」は「画法・写法・記法」)。

 検査は侵襲的であり、非侵襲的な検査であるMRAやCTAなどが行うことができない場合や、MRAやCTA画像からの詳細な情報が不十分で脳アンギオが必要であると判断された場合に行われます。
 脳卒中の発症に伴う緊急の場合は、くも膜下出血の出血源検索や、脳梗塞の血管内治療の検討、脳出血の原因検索などで行われる場合もあります。

 一般病棟での検査入院の多くは、未破裂動脈瘤の有無や大きさ・部位、無症候性の血管狭窄や閉塞、血管奇形や腫瘍周囲の血管の詳細な評価のため、また各種治療後の経過観察のための定期検査として行われます。

もともとのリスク状態

●脳卒中による脳血管障害や壊死
●抗凝固薬や抗血小板薬を服用中
●未破裂脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血
●血管狭搾・閉塞による脳梗塞
●血管奇形による脳出血

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