別部門での検査・治療から帰ったあとに起こる変化は意外と多い!「帰室時の状態」や「異常への対応」をわかりやすく紹介します。今回は、放射線治療後の帰室後急変・急性合併症として放射線肺臓炎、原疾患に関連する出血について解説します。
放射線治療:帰室後急変・急性合併症
放射線肺臓炎

原因・症状
放射線治療による急性有害事象の1つである放射線肺臓炎は、照射終了から3~6か月後の亜急性期に出現します。 症状は、一般的に咳嗽や喀痰などで、ステロイド剤の投与が必要なこともあり、重症化すると死亡する場合もあります。
治療対応
咳嗽や喀痰以外にも呼吸困難、酸素飽和度低下を来した場合は、ステロイド剤以外にも抗菌薬、去痰薬などの薬物治療とともに、酸素の投与と安静臥床が必要になります。
ナースの配慮点
がん治療において、放射線治療と抗がん薬を併用する場合は、以下に示す薬が相乗効果を発現します1。
放射線治療との併用で放射線肺臓炎を併発するリスクがある抗がん薬
●アクチノマイシンD
●ブレオマイシン
●シクロホスファミド
●メトトレキサート など
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