重症度分類として新たに「Ⅳ度(最重症群)」が定義される

 日本救急医学会は7月25日、『熱中症診療ガイドライン2024』を公表しました¹。

 同ガイドラインでは、熱中症の重症度分類として新たに「Ⅳ度(最重症群)」が追加されました。これは、従来の「日本救急医学会熱中症重症度分類2015」が軽度の意識障害(JCS2程度)のみが該当する場合から、多臓器不全を呈した致死的状況までをⅢ度として同じ範疇に扱う幅広い定義であったことや、近年熱中症による死亡者数が年間1,000人を超える状況が続いており、重症例への対応が喫緊の課題であることなどを鑑みて提唱されました。

 併せて、深部体温の測定が不要な「qⅣ度」も提唱されました¹。表面体温にてqⅣ度と考えた場合は、早期にActive Cooling*を開始するとともに、深部体温測定を行い、すみやかに重症度を判断する必要があります。

*【Active Cooling】何らかの方法で、熱中症患者の身体を冷却すること。

1.日本救急医学会:熱中症診療ガイドライン2024.
https://www.jaam.jp/info/2024/files/20240725_2024.pdf(2024.8.20アクセス)

そのほか「エキナスニュース」の記事はこちら