各施設の取り組み状況についても調査

 3月31日、日本看護協会は「病院看護実態調査」の2024年の結果を公表しました¹。同調査は看護職員の離職率や働き方の状況について、例年調査しているものです。

 本結果によると、2023年度の看護職員の離職率は2022年度に比べて総合的に改善しており、特に新卒採用者の離職率は8.8%と2年ぶりに10%台を下回りました¹。また、回答のあった病院のうち約4割において、「短時間勤務正職員」などの正規雇用看護職員の多様な働き方を導入していることが明らかになりました()¹。

 その他、看護職員のICT(情報通信技術)の活用状況など、病院看護にかかわる最近の情報が更新されています。

表 「2024年 病院看護実態調査」の結果(一部)

●看護職員の離職率(2023年度)
正規雇用看護職員11.3%、新卒採用者8.8%、既卒採用者16.1%。新卒採用者は対前年比-1.4ポイントで、2年ぶりに10%以内と少ない離職率にとどまった

●正規雇用看護職員の多様な働き方
31.9%が「短時間勤務正職員」、7.4%が「職務限定正職員」、2.0%が「勤務地限定正職員」を導入(複数回答)。看護管理者の考える、導入している働き方の効果として、看護職員のワーク・ライフ・バランス確保のしやすさが挙げられた

(文献1を参考に作成)

1.日本看護協会広報部:【「2024年 病院看護実態調査」結果】新卒看護職員の離職率は2
年ぶりに10%台から8%台へ改善 約4割の病院で多様な働き方を導入.
https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250331_nl1.pdf(2025.4.20アクセス)