川嶋みどり 看護の羅針盤 第211回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　生まれつき感じやすい人もいますが、感性というのは自然に身につくものではないのです。これもトレーニングです。

　忙しくて目の前のことに追われていると、桜が咲いたのも散ったのも気がつきません。「桜が咲いているわよ」と言われて、「そんなの関係ないわ」と思わないでください。一緒になって「あら素敵、ほんとね」と反射的に共感できる、それが感性です。瑞々しい感性は自ら育てなければなりません。

（出典：『新訂 キラリ看護』43～44ページ、医学書院）

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