20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。 

 この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

育てさせていただいて自分も育つという
この大きな教えを
今一度かみしめてみる必要があります

 子どもの成長の過程で、つい、「 誰に育ててもらったのよ!」と、 叫びたくなるようなことはよくありがち。 確かに育てる過程のあれこれの苦労はさまざまでしょうけど、結局は育てさせていただいて自分も育つというこの大きな教えを、今 一度かみしめてみる必 要があります。
 わが子と出会い、その子との刻々がどんなに自分を満たし幸せにしてくれたことか、育てのリアルタイムでは気づかないのは当然かも知れない。でも、やがて子どもが自立し離れていく過程で、あの面倒の多かったはずの子育てが、楽しい思い出に転化していることに気づくことも多い母の心情。

(出典:『育てる喜びありがとう 子どもとともに育つあなた』16ページ、看護の科学社)

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