20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 (ライフサポート社、2020年)。 

 この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

観察の誤りを注意深く分析すると
次の3つの要素に分類される
①見落とし
②見過ごし
③先入観

 看護師の予期しない患者の急変や死亡・事故事例を集め、その過程を分析し次のような考察をした。すなわち、いずれの事例でも、看護師の観察の誤りがみられ、そのことが次の看護過程の要素につながっていき、結果として患者の病状の悪化や生命の危険、最悪の場合には死を招いたということである。

 観察の誤りを注意深く分析すると、次の3つの要素に分析される。
 ①見落とし、②見過ごし、③先入観

(出典:『新訂 看護観察と判断 看護実践の基礎となる 患者のみかたとアセスメント』51ページ、看護の科学社)

そのほか「川嶋みどり 看護の羅針盤」の記事はこちら

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