急変を疑ったとき、ナースにできるたくさんのフィジカルアセスメントのなかから“本当にいま必要な3項目”を選べるようになりましょう。最終回となる今回は、“腹痛”を訴えているときの対処の第3段階。重症度の高い血管性疾患を疑ってアセスメントすることの重要性についてです。

【“腹痛”を訴えるときの対処の3ステップ】
Step1 OPQRSTに沿った腹痛の問診
Step2 視診、聴診、打診、触診

Step3 特に重症度の高い血管性疾患を疑ってアセスメント

 急性冠症候群や大動脈解離などを含めると、血管性疾患はとびぬけて重症度が高いです。急性冠症候群の場合でも、患者は心窩部痛のことを「おなかの上のほうが痛い」と訴える場合があります。

 患者の既往や生活習慣(喫煙の習慣や食事のスタンス)を念頭に入れ、場合によっては腹痛の訴えであっても12誘導心電図を看護師が率先してとることも必要になります。

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