医療事故につながる可能性のある危険な薬に注意!今回はハイリスク薬の1つである、抗不整脈薬の危険性を解説。急速投与・過量投与のリスクや、正しい使い方を紹介します。
抗不整脈は急速投与・過量投与すると、心停止に
危険な理由:心機能が抑制されてしまうことがある
抗不整脈薬は、心筋の電気活動を抑えて、筋肉の興奮を取り除く作用をもっています。そのため、間違った使い方をすると、作用が強く出現して、場合によっては心停止に至ることがあります。
例えば、もともと心臓の機能が低下(心エコーで左室駆出率40%以下)している患者さんでは、通常の使い方でも強い作用が出ることがあります。また、多くの薬物は腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している患者さんに通常の量を用いると強い作用が出ます。
表1に主な抗不整脈薬の種類と特徴を示します。
表1 主な抗不整脈の種類と特徴
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