この連載の最後に、リハビリスタッフから看護師のみなさんに伝えたいこと、自分たちに伝えてほしいことを紹介します。

久原

くはら

臨床工学技士(CE)、13年目。総合病院で勤務している。幅広い部署に出入りしているので、看護師からはさまざまなお願いをされがちである。

いつも現場で医療機器を使っているナースの視点はとても大切です

 病院には医療機器がたくさんあります。そして、そんな医療機器に囲まれて仕事をしている看護師さんは、誰よりも医療機器を触る機会が多いのかもしれません。
 そのため、看護師さんの目線で医療機器に関する疑問や指摘をもらえると、とても役立ちます。どんどんCEにリクエストして、疑問や不安を解消してもらえたら、医療機器の発展にもつながると僕は思っています。たくさん質問してください!

うめちゃん

うめちゃん

管理栄養士、7年目。整形外科・内科クリニックの管理栄養士。看護師と連携して、患者さん
の病態や生活に合わせた栄養指導をするようにしている。

栄養・食事に関して、ナースのサポートも任せてください

 看護師さんはとても忙しいと思いますので、普段の業務のなかで患者さんの食事について個別に深く考えたり、対応をしたりと大変だと思います。そういうときは、ぜひ管理栄養士を頼ってほしいと思います。
 栄養・食事のプロとして、患者さんをサポートするのはもちろんのこと、看護師さんもサポートしていきたいです!

ぴかりん

ぴかりん

歯科衛生士、4年目。大学病院の口腔外科では、看護師から全身に関するさまざまな知識を得な
がら臨床経験を積んだ。

ナースの皆さんの口腔ケアが患者さんの食事を支えています

 入院している患者さんのなかには、毎日の食事を楽しみにしている方がたくさんいます。その方々のために、忙しいなか看護師さんが口腔内のことや入れ歯のことをチェックしてくれているので、皆さんもおいしくお食事ができるのだと思います。
 日々の業務で、口腔内に関して不安なことや気になることがあれば、いつでも歯科衛生士を頼ってください。歯科のプロフェッショナルとして、患者さんだけでなく、看護師さんもサポートします!

猫兄貴

ねこあにき

薬剤師、8年目。がん基幹病院に勤めている。現在の所属は治験部門だが、昨年まで緩和ケア
チームやNSTの担当薬剤師として活動していた。

与薬で何か引っかかったら、一緒に対策を考えていきましょう!

 看護師さんはいつもとても大変そうです……!やらなければならないこともたくさんありますし、薬だけに時間を割いてはいられないと思いますが、そのために与薬が作業になってしまってはもったいない!
 事前指示された病棟管理の頓服薬の使い方が知りたい、ちゃんと服用してくれない患者さんがいる、どうして服用しているのか今ひとつわからない処方がある……そういうときには、薬剤師に相談してみてください。一緒に考えれば何かよいアプローチが思いつけるかもしれません!

 看護師とのかかわりがそれほど多くはないと思われる職種もあり、実際にどんなことを相談してよいのか、イメージがつきにくいことも多かったと思います。しかし、看護師が日ごろの業務で使っているものやかかわっているものをきっかけに、他の職種との協働が生まれることも事実です。明日からでも、多職種に声をかけてみることから始めませんか?

この記事は『エキスパートナース』2021年3月号連載を再構成したものです。
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