さまざまなデバイスが存在する酸素療法を、基本から解説!終末期の患者さんのSpO2が上がらない場合は、原因のアセスメントが重要。ハイフローセラピーの活用など、対応を紹介しています。
肺がん終末期の患者さんに、呼吸困難感の軽減を目的としてハイフローセラピーを導入しました。設定は酸素濃度80%で、酸素流量40L/分です。SpO2がなかなか上昇しないので酸素濃度を上げてきていますが、流量をさらに50L/分、60L/分と上げるべきかどうか迷っています。
流量は、適正以上に上げても意味がない
ハイフローセラピーの設定項目は、酸素濃度(%)と酸素流量(L/分)です。酸素流量の設定は、患者さんの吸気流速を下回り外気を吸い込むことがないよう、患者さんの吸気流速以上の酸素流量を投与します。
自発呼吸では吸気流速を測定することは困難であるため、目安として鼻腔に手をかざし、吸気時も鼻腔から投与酸素の漏れがあることを確認します。
流量が患者さんの吸気流速に対し適正に設定されている場合、それを超える流量で投与しても効果は変わりません。
酸素投与以外の選択肢も考えよう
まず、終末期の呼吸困難感は、酸素投与で改善できるケースだけではないということをおさえておく必要があります。呼吸困難感がある場合、原因のアセスメントが大切です。例えば、以下の理由などさまざまあります。
●がん性胸水の貯留による拘束性障害
●肺炎による低酸素血症
●がん性リンパ管症からの肺水腫による拡散障害
●呼吸数の増加による呼吸筋疲労
●疼痛による1回換気量の低下
症状によっては酸素流量の増加ではなく、ポジショニングや疼痛コントロールなど、酸素投与以外の方法が苦痛緩和のために必要な場合もあります。
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