患者さんの体験・心理についての「研究」を原著者に紹介してもらい、臨床で活用したいこころのケアを探ります。
【第1回】不穏・興奮・せん妄などを呈する患者さん[前編]研究から明らかになったこと
【第20回】パーキンソン病の患者さん[後編]研究結果からみる実施したいケア
【第22回】人工呼吸器を装着する患者さん[後編]研究結果からみる実践したいケア
患者さんがコミュニケーションで抱えている困難は?
コミュニケーションの困難さが与える身体的・心理的影響は大きい
気管挿管のもと人工呼吸器を装着する患者さんは、「声」を使ってコミュニケーションを行うことができません。そのため、患者さんは、身振り、文字盤、筆談などの代替手段を使って、コミュニケーションを行います。 しかしこのことは、患者さんにとって簡単なことではありません。患者さんは思いや考え、要望を的確に伝えることが難しくなります。
近年ではコミュニケーションの困難さは、患者さんへもたらす身体的・心理的影響が大きいことから、痛みや呼吸困難感などと並ぶ苦痛症状として理解しマネジメントしていくことの重要性が指摘されています1。
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