【第26回】肺がん多発転移で「痛み」「不眠」を感じる患者さんの“緊張緩和の方法”の検討の事例を振り返りながら、別角度から、ナースの“思い”について分析します。

事例についてのリフレクション

因果関係は円環的。1つに理由を求めない

 私たちの今ある“心の在(あ)りよう”は、ある1つの原因や理由で成り立っているわけではありません。「不安だな」と感じるときも、目の前にはっきりとわかるストレス源のみを理由にしがちですが、理由は本当にそれだけなのでしょうか?

 瀬尾さんが取り組んでいるリエゾン精神看護では、原因→結果と考えていくのではなく、原因が結果を生み、生じた結果が原因となってまた別の結果を生み出すという“円環的な因果関係”を見きわめ、アセスメントしています。

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