【第1回】緩和ケアの最新の考え方
【第23回】認知症の終末期①入院患者のサイン
【第24回】認知症の終末期②症状・病態の変化
【第26回】神経難病の終末期①入院患者のサイン
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経管栄養や抗菌薬治療を実施するかどうか検討する

 認知症患者の終末期においては、意思決定が困難な場合があります。そのような場合に重要な課題は、経口摂取が不能となった場合の選択です。
 欧米の研究では胃瘻を含め経管栄養をしても生命予後の延長1、誤嚥性肺炎の予防2などは望めず、苦痛を増やすだけ3であり、行うべきではないという流れになっています。

 経口摂取が不能となった場合、人工的水分・栄養補給法(artificial hydration and nutrition:AHN)*1をしなければ生命予後は1~2週間、末梢輸液・皮下輸液投与下では2~3か月、経管栄養投与下では月単位から年単位と見積もることができます。

 特に、経管栄養の生命予後は個別性も大きいことが判断を難しくします。

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