認知症の終末期に行いたいケアを紹介。意思決定が困難になり、経口摂取が不能になった場合の選択について詳しく解説します。
経管栄養や抗菌薬治療を実施するかどうか検討する
認知症患者の終末期においては、意思決定が困難な場合があります。そのような場合に重要な課題は、経口摂取が不能となった場合の選択です。
欧米の研究では胃瘻を含め経管栄養をしても生命予後の延長1、誤嚥性肺炎の予防2などは望めず、苦痛を増やすだけ3であり、行うべきではないという流れになっています。
経口摂取が不能となった場合、人工的水分・栄養補給法(artificial hydration and nutrition:AHN)*1をしなければ生命予後は1~2週間、末梢輸液・皮下輸液投与下では2~3か月、経管栄養投与下では月単位から年単位と見積もることができます。
特に、経管栄養の生命予後は個別性も大きいことが判断を難しくします。
同じように、治療抵抗性の肺炎に対して抗菌薬治療をどうするかという選択も大きな課題です。なぜなら、低酸素血症、喀痰クリアランス低下では、呼吸困難、発熱による倦怠感などの苦痛がくり返されたまま最期を迎える場面もあるからです4。
検査、処置に関しては侵襲性が低く苦痛の少ないものを選択することが大切です。
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