白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など、血液がんの最新の治療・ケアについて解説。今回は抗がん剤曝露予防を紹介します。個人防護具の適切な使用法や、抗がん剤の投与管理の手順・注意点とは?

個人防護具の適切な使用法

 抗がん剤の取り扱いの基本は防護であり、抗がん剤の人体への侵入を防ぐ必要があります。抗がん剤の取り扱い時は、手袋、ガウン、ゴーグルなどの個人防護具を適切に使用することで、曝露を最小限にすることができます(図1)。

図1 個人防護服の例

図1 個人防護服の例

投与管理の手順と注意点

 抗がん剤の投与管理の作業には、曝露の危険を伴います。輸液ルートに CSTDを使用する場合も、個人防護具の着用は必要です。投与管理の手順と注意したいポイントを以下にまとめました。

①輸液ボトルの表面に付着した抗がん剤で環境が汚染されないよう、投与直前までチャックつきビニール袋に入れておき、汚染の拡散を防ぐ

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