国立精神・神経医療研究センターは6月10日、「思春期におけるインターネットの不適切使用が、精神病症状(幻覚や妄想のような体験)および抑うつといったメンタルヘルス不調のリスクを高める」という研究結果を、東京大学、東京都医学総合研究所と連名で報告しました1。
同研究によると、例えば12歳のときにインターネットを不適切に利用すると、16歳のときの精神病症状を1.65倍、抑うつ症状を1.61倍増加させることが明らかになりました。
また、インターネット不適切利用と精神病症状の関連のうち、社会的ひきこもりによって媒介されたものが9.4~29.0%あり、精神病症状だけでなく、社会的ひきこもりもかかわりがあることが示されました(図)1,2。同研究グループは、生活に欠かせないからこそインターネット利用のリスクを認識し、保護者や学校がサポートするなどの対策が重要であることを呼びかけています¹。
- 1.国立精神・神経医療研究センターホームページ:思春期におけるインターネットの不適切使用が精神病症状 および抑うつのリスクを高めることを確認.
https://www.ncnp.go.jp/topics/detail.php?@uid=j9KAAvLgVWnXmFfT(2024.7.20アクセス)
2.Zui N,Shuntaro A,Syudo Y,et al.:Association of Problematic Internet Use With Psychotic Experiences and Depression in Adolescents:A Cohort Study.Schizophrenia Bulletin 2024;50(2).
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