おさえたいポイント

●がん患者の死因第2位は血栓症であり、適切な血栓管理が重要である。
●VTE発生は増加傾向にあり、下肢のむくみなどの症状や血液検査などの結果に注意する。

がんと血栓症の密接な関係

 がんと血栓症は、非常に密接な関係があります。がん患者の死因の第2位が、血栓症なのです。がん患者に対する適切な血栓管理が、いかに重要かということがわかります。

 がんが存在するだけで、血栓はできやすくなります。

 そして、がんを治すための化学療法・手術療法・ホルモン療法・ICI治療・静脈ポートといった医療行為自体も血栓の形成を助長し、患者さんはがん診療中ずっと血栓のできやすい環境にさらされています。

 深部静脈血栓症 (DVT)、そして重大な問題としては肺塞栓症などの静脈血栓塞栓症(VTE)が特に重要になりますが、動脈血栓症もまれではなく発生します。

 図1に示すように、がん患者のVTEの発生頻度は増加傾向にあります1。今後もより適切な医療体制の整備が求められると思います。

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