「やり直したいけれど、何から勉強したらいいのかわからない……」
 「急に人工呼吸器装着患者をみることになり、勉強しないといけないと思っている……」

 そんな動脈血液ガス分析(以下、血ガス)に関する悩みに対して、血ガスのここだけおさえるポイントを長尾先生に解説していただきます!

私たちが血ガスを“ややこしい”と感じる理由

ナースA 長尾先生、いままで血ガスのことをぼんやりとしかわかっていなかったような気がするので、あらためて勉強しようと思っています。……でも、どうしても“ややこしい”と感じてしまって、億劫な気持ちなんです……。

長尾先生 わかりますよ。かつては私も苦手でしたからね。

ナースA えっ……そうだったんですか???

長尾先生 今でこそ私は血ガスに関する研修なども担当していますが、学生のころから研修医になっても、血ガスにはずっと苦手意識があって、避けて通ってきたんです。だから逆に、そういう皆さんのお気持ちはよ〜くわかります。実際、そういうふうに感じていらっしゃる方は少なくないですよ。

ナースA よかったです……。とにかく“ややこしい”イメージなので、何から勉強したらいいのかわからなくなってしまって……。

長尾先生 なぜ皆さんが“ややこしい”“苦手”だと感じてしまうのか、その理由の1つに、呼吸の分野って、用語がたくさん出てくるんですよね。それがとっつきにくさの元なのかなと思います。

ナースA そうなんですよ! 「アシデミア」に「アルカローシス」……(アで始まる言葉ばっかり……)、それに「代償」などが加わったらもうお手上げです。