終末期のケアにおいては、どのように看護計画を進めていけばよいのでしょうか。今回は、患者・家族と医療者の合意形成に重要な、インフォームド・コンセントについて解説します。

インフォームド・コンセントのプロセス

 医療者だけでなく、患者さんや家族には、それぞれの思いや価値観があります。患者・家族と医療者のあいだで意見が異なることもあり、これを防ぐためにインフォームド・コンセントが重要です。

 インフォームド・コンセント(IC)は、その思いや価値観を共有しながら、患者さんや家族にとって何が一番よいのか、医療者と患者家族が話し合いながら決めていくプロセス全体を指すものです(図11

図1 インフォームド・コンセントのプロセス(情報共有-合意モデル)

インフォームド・コンセントのプロセス(情報共有-合意モデル)の図
(文献1を参考に作成)

インフォームド・コンセントの方法

 では、どのようにインフォームド・コンセントを行えばよいのでしょうか。

 看護師は、“患者・家族がどのような思いで治療選択をしているのか”“医師やほかの医療者はどのような価値観のもとに患者家族に治療方法を伝えているのか”、双方の思いを知り、不足している部分を補うことが求められます。治療が難しくなってきた時期には、より鮮明に患者さん、家族、医療者の価値観がぶつかり合う可能性があります。

 このような場合、看護師が調整役として介入することになりますが、介入する看護師自身がどのような思いをもっているのかによっても、かかわるスタンスが変わってきます

 患者・家族の側にいることにより気持ちが傾いているかもしれません。医療者として治療を行うことがベストだと思っているかもしれません。 どちらのスタンスがよい、悪いではなく、自分がどの立ち位置でかかわろうとしているのかを知っておくことが重要です。それにより、自分の価値観を押しつけることなく、相手の価値観との違いを理解しようとする姿勢でかかわることができ、調整役としての一歩を踏み出せるでしょう。

①医療者との合意形成のしかた

 そもそも、合意形成は難しいものです。医療者によっても価値観の違いがあり、その価値観を変えることも難しいです。

 そのため、“難しい”ということを前提に、「どうしてそう思うのか」と思いで問いかけることが必要です。相手の価値観を理解しつつ、「患者さんに対してよりよいケアを検討する」という共通目標を確認して、話し合っていくことが重要です。

この記事は会員限定記事です。