化学療法中の発熱性好中球減少症(FN)に注意②【血液がんの最新治療・ケア:第6回】
編集:多田雄真
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
執筆:中田継一
大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科
【第1回】「不治の病」から「治せる病気」へ
【第5回】化学療法中の発熱性好中球減少症(FN)に注意①
【第7回】発熱性好中球減少症(FN)の血液培養・胸部X線撮影のポイント
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発熱性好中球減少症にはどんな特徴があるの?
発熱性好中球減少症(FN)は、広義には好中球減少時期の感染症とも言い換えることができます(時期は前述の骨髄抑制期と同じです)。 感染症を引き起こすのは細菌や真菌などの原因微生物ですが、じつは発熱性好中球減少症のうち、原因菌が判明する症例は20~25%に過ぎず、約半数は発熱の原因は不明とされています1。
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この記事の関係者
編集
多田雄真ただ ゆうま
大阪国際がんセンター 血液内科 医長
2011年大阪大学医学部医学科卒業、国立病院機構大阪医療センターで初期研修後、同臨床腫瘍科にて血液がん・固形がんに対する化学療法や放射線治療、緩和ケアを研修。2015年大阪府立成人病センター 血液・化学療法(現:大阪国際がんセンター血液内科)、2019年より診療主任。造血幹細胞移植領域の臨床・研究、多職種連携に注力している。
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中田継一なかた けいいち
大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科
2013年京都府立医科大学卒業。兵庫県立西宮病院初期研修医および専攻医、大阪国際がんセンター血液内科を経て2019年より現職。日本内科学会認定内科医専門医、日本血液学会認定血液専門医、日本造血・免疫細胞療法学会認定医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医。
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