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化学療法中のリハビリテーションはなぜ必要?

 がんの3大治療である手術療法、放射線療法、化学療法のうち、約8割のがん患者さんが経験している治療が化学療法です。化学療法はその効果と有害事象の程度を天秤にかけ、各患者さんに最適なラインを見きわめながら進められます。

 しかし、化学療法の有害事象が引き起こす身体症状により、廃用症候群*1が進行して身体機能が低下することで、さらなる機能障害を引き起こすという負のサイクルに陥ることがあります。

 特に、この負のサイクルが高齢者に起こった場合、容易にPS(パフォーマンス・ステータス)の低下を引き起こし、治療の中止・中断を余儀なくされることがあり、生命予後に直結してしまうこともあります。

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