知っているようで意外と知らないバイタルサイン数値の“測定手技”や“判断の根拠”。今回は呼吸数を1分間うまく実測するコツを紹介します。

呼吸数1分間うまく実測

患者さんが呼吸を意識することがないようにして測定

 肺は、横隔膜や肋間筋などの収縮により、「拡張」と「収縮」をしています。
 横隔膜の収縮や外肋間筋の収縮により胸郭は挙上します。胸郭が広がり、胸腔内圧が陰圧になり、肺の拡張が起こり、吸気となります。

 吸気のあとは、肺や胸郭の弾性、呼吸筋の弛緩により、呼気となります。胸鎖乳突筋や外・内腹斜筋などの筋も作用します。

 患者さんが“呼吸数を測定する”ことを意識すると、患者さんの意思によってそれらの随意筋に影響を与えるなど、大脳の活動により、呼吸運動が速くなったり遅くなったりします。そのため、呼吸数を測定する間は、患者さんが呼吸を意識することがないようにすることが大切です。

 呼吸数は、検温時に測ることが理想ですが、実際に1分間測ることを困難と思っている看護師が多いようです。

 しかし、入院時に呼吸器疾患をもった人、バイタルサインの異常が観られたとき、喫煙者の場合などは必ず測るようにしましょう。
 そして、“ハーハー言っている”“呼吸が何か異常だと感じた”ときも測定しましょう。このように“異常”と感じることができるように、呼吸状態観察のアンテナも高くしておきましょう。

鼻翼や胸郭・頸部の動きなど全体を観て呼吸数を測定する

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