【第1回】救急ケア①AED
【第15回】がん化学療法・緩和ケア③CVポート
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患者自身でオピオイドをレスキュー投与できる

 がん患者にはさまざまな身体的な苦痛症状が生じます。特に頻度の高い症状として、痛みや呼吸困難感が挙げられます。

 なかでもがん患者の症状コントロールにおいて早急に症状緩和を図るために、オピオイドの適切な投与は非常に重要な要素となります。PCA(patient controlled analgesia、自己調節鎮痛法)は、患者自身で痛みの増強時(突出痛)にボタンを押すことでオピオイドをレスキュー投与でき、患者の自己コントロール感も高めます。アドヒアランス(患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること)を高めるうえでも非常に効果的です。そのような背景から、PCAは徐々に広がってきました。
 PCAに用いられる主な「PCAポンプ」を、図1に示します。

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