【第1回】気管吸引はどうして必要なの?
【第12回】カフ圧の調整は何時間ごとに行う?
Q. テープによる気管チューブの固定方法の種類は?
Answer
テープによる気管チューブの固定方法には、「4 面固定」~「1面固定」があります。気管チューブ抜去のリスクが高い場合、固定面が多い「4面固定」を選択します。
テープによる気管チューブの固定方法にはいくつか代表的なものがあります。決まった方法はなく、各施設の基準・手順を確認することが必要ですが、例えば固定面の数を基準として、「4面固定」「3面固定」「2面固定」「1面固定」という方法があります。
これらは、鎮静レベルによって選択します。鎮静が浅く、気管チューブ抜去のリスクが高いときほど、テープ固定の支持面が広い(多い)方法を選択し、体動や重力によって気管チューブにかかる力
を多方向から固定できるようにします。
気管チューブは、まず確実に固定することが必要ですが、さらに、皮膚障害予防とケアのしやすさを考慮することも重要です。
気管チューブの“テープによる固定”方法と選択例を、固定力の強い順に示します。
4面固定
※青矢印は1本目、赤矢印は2本目(以下同様)
●気管チューブを支点に、「上顎」「下顎」「頬」の3方向でチューブを支持する方法
●固定力が最も強く、固定テープの貼付範囲が広くなる
●「RASS」(鎮静スケール)+2以上など、鎮静が浅く、気管チューブの事故抜去のリスクの高い患者に有効である
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