Q. 挿管患者の口腔乾燥がよくないのはなぜ?
Answer
挿管患者の口腔乾燥は、VAP(人工呼吸器関連肺炎)のリスク増加、粘膜損傷、嚥下障害、患者の不快感などさまざまな悪影響を及ぼします。
1.口腔細菌の増殖によるVAPのリスク増加
口腔が乾燥すると唾液による自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなり、それらが気道へ流入するとVAPの発症リスクが高まります。
唾液が減少すると、舌苔が付着しやすくなり、口臭が発生し、患者の快適性も低下します。
2.粘膜損傷リスク増加
乾燥により口腔粘膜が脆弱になり、粘膜損傷しやすくなります。
3.口腔機能の低下(嚥下障害リスク)
口腔乾燥が続くと、口腔筋の動きが悪くなり、嚥下機能が低下し、抜管後の誤嚥リスクが増加します。
挿管患者の口腔はなぜ乾燥するのか
挿管患者の口腔乾燥は、唾液分泌低下、口腔の自動運動の低下、上気道のバイパスなどの要因が複合的に絡み合って発生します。
1.唾液分泌の低下
●生理的な唾液分泌の刺激が少なくなる
●鎮静薬等により副交感神経の働きが抑制される
2.口腔の自動運動の低下
●舌や口腔の自発的な動きがなくなり、唾液や食渣の循環が低下する
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