何はともあれ
まずははじめに、この春から看護師になられた皆さん、看護師国家試験合格おめでとうございます。国家試験に受かった後に、一緒に喜んでくれた人がいますね?その人たちのことをずっと忘れないでください。今後、看護師としてつらいことがあったら、その人たちのことを思い出すといいと思います。
きっとそんなに大勢いないでしょう。2、3人とかじゃないでしょうか?お金と自分以外では、その人たちのためだけに看護師をしていくとよいと思います。
いいですか?ここ重要ですよ?患者さんや社会のためとかではありません。ごく限られた、自分に近い、自分のことをやさしく応援してくれる人だけを信頼していけばいいです。逆に言えば、それ以外の人たちは全員「お仕事の相手」として接しましょう。この種の「割り切り」あるいは「気持ちの入れ替え」が、国家資格をもった職種の人たちには必要なのです。
「合格を一緒に喜んでくれた人なんていない!」と言う人がいるでしょうか……。まあ大丈夫です。そういう人は私が喜んでいますから。
勉強していく仕事
看護師になるプロセスで、すでに結構しんどかったかもしれません。過去の人生で一番つらかったと言う人も聞きます。あのつらさって、「評価されてる感」というのがその要因の1つだと私は思っています。学校というところはそうかもしれません。
ただし労働というのは、誰かに評価されるためにがんばるところではありません。スキルを身につけて、ベタな表現ですが「手に職」をつけるために勉強をしながら仕事をしていくというのが、われわれの仕事(国家資格)です。
ナースは人間関係の問題が何かと課題になると聞きますが、それは本質を捉え間違えています。空気を読む、みたいなコミュ技ではなく、臨床の技術を勉強しないとだめです。
「人間関係が問題だ!」のような種類の課題を先に立てていることが問題だと思っています。そもそも職場の人同士で仲よくなる必要がないです。これはおわかりですか?必要なのは、技術を高め合うための対話や、患者ケアという成果をあげるための職場の人との協調です。