代表的な不整脈の心電図の波形が読めるように要点をコンパクトに解説!今回は「サイナス(サイナリズム)」または「NSR」と呼ばれるさまざまな洞調律の波形を紹介します。
サイナス(洞調律)の心電図波形の特徴は?
これらはどれもサイナス(sinus R、サイナスリズム)と呼ばれる波形です(図1)。なお、サイナスを、NSR(normal sinus rhythm)と表示することもあります。
図1 さまざまな洞調律の波形

いずれも、最初に見た波形(洞調律の心電図波形の読み方 参照)とは形が違います。しかし、どの波形も
①P波がある
②P波に続くQRS波がある
③RR間隔が一定
④P波とQRS波の間が5目盛り以内
を満たしており、洞調律であると言えます。
心拍数が変化すると波形はどうなる?
心拍数が変化すると、波形は洞徐脈(図2)、洞頻脈(図3)となります。
洞徐脈(sinus bradycardia)
HR≦60でみられます。
図2 洞徐脈の波形

洞頻脈(sinus tachycardia)
HR≧100でみられます。
図3 洞頻脈の波形

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