白石(看護師) 作業療法士さん、理学療法士さんはやっぱり看護師とのかかわりがポイントになりそうですね。たみおさんは普段どのような連携をしているのですか?

たみお(理学療法士) うちは整形外科の患者さんが多いのですが、まずは現状どのくらい運動負荷をかけてよいか、禁忌がないかなどを医師と話し合います。それから現状を踏まえて、 運動面やADLの予後予測を看護師さんと話し合い、院内での状態観察や声かけなど、必要なことを頼むようにしています。

 また、ポータブルトイレに移行するときなど、自立度を向上させるタイミングでも看護師さんや介護福祉士さんと連携をとります。スムーズに移行できるように各職種からのアプローチを考えながら行っています。

さぼ(臨床工学技士) 僕は普段、透析クリニックで勤務していますが、連携する職種は看護師、医師がメインです。その他には薬剤師、看護補助者、介護福祉士、たまにソーシャルワーカーさんなどです。

 うちのクリニックのいいところは各職種の役割や業務がほとんど決まっていて、お互いの長所や役割を把握しているため、連携はスムーズだと思います。

白石(看護師) 病棟に比べてクリニックなどのほうが、役割分担がはっきりしていそうですね。

さぼ(臨床工学技士) そうですね。強いて言えば、患者指導を看護師さんに任せきりでなく、臨床工学技士も専門的知識と根拠をもって行えばよいと考えています。

 というのも透析療法自体の質をいくら高めても限界を感じていて、透析全体をよりよくするためには、患者さんへの水分管理や食事管理、服薬指導が必要不可欠なんです。 多職種がそれぞれの視点や専門知識をもって連携をとり、患者さんにうまく介入して、病院全体で患者さんの状態をよくするのが求められると思っています。