急変を疑ったとき、ナースにできるたくさんのフィジカルアセスメントのなかから“本当にいま必要な3項目”を選べるようになりましょう。今回は顔色が少し悪く見えるときの第3段階。呼吸数と換気量で低酸素血症をみます。

Step3 呼吸数と換気量で低酸素血症をみる

低酸素血症では、「浅く促迫した呼吸」となる

 その他、顔色が悪くなる原因として、低酸素血症も生命に直結しやすいため注意が必要です。

 生体が低酸素状態に陥ると、呼吸は浅く促迫したものとなります。これを定量的に示すのが呼吸数換気量であるため、呼吸回数の測定、リズムの観察は必ず行いましょう。呼吸回数の測定は意外と難しいと感じるかもしれませんが、ぜひ普段から習慣づけてください。

酸素投与時はCO2ナルコーシスに注意

 低酸素血症には酸素投与が必要となりますが、そこでも注意点があります。

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの基礎疾患により慢性の高炭酸ガス血症がある場合には、高濃度酸素を不用意に投与すると呼吸刺激の抑制を生じてしまいます。

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