更年期障害の症状はいろいろ

 更年期に、女性ホルモンが変動することに体がついていかなくて、体調不良になることを更年期障害といいますが、更年期障害はその症状がとても多様です。

 更年期障害には、ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ)や動悸といった血管運動神経症状のほか、気分の落ち込みや不眠などの精神症状、疲労感やめまい、関節痛等のその他の体の症状などがありますが(図1)、症状の出方もその程度も、かなり個人差があります。

図1 更年期障害の症状

 なんともない人も多い一方、ホットフラッシュは全然ないけれど関節が痛くなる人、すごく疲れやすくなってしまって仕事が回らなくなってしまう人、ちょっとしたことが頭を離れず、ずっとネガティブな思考が回ってしまう人……いろいろです。

 女性は閉経前後、つまりおよそ45〜55歳ごろは、女性の健康の弱り目ですので、調子が悪いときには助け合える関係性を準備できているといいですね。

1.玉田太朗,岩崎寛和:本邦女性の閉経年齢.日本産科婦人科學會雑誌 1995;47(9):
947-952.

更年期障害って何?【知っておきたい更年期障害のこと:第1回】
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この記事は『エキスパートナース』2022年7月号特集を再構成したものです。
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