さまざまな人と接する機会の多いナースが、円滑な関係構築のためにできる“ちょっとした言葉選びの工夫”を紹介します。
【第7回】患者さんから、望ましい行動への意欲を引き出す方法
【第9回】患者さんへの指導のしかた
【ナースのための言い換え辞典】シリーズはこちら
話が終わらない患者さんへの対応はどうする?
患者さん自身も、何を最も話したいのか気づいていない
「それでね、息子がね」「私はこうみえて、昔はモデルをやっていたのよ」など、お話が次々に移り変わったり、堂々めぐりだったり、なかなか話の切れない患者さんがいらっしゃいます。
ナースのための言い換え事典【第5回】でお話ししたように、不安が強い場合や自分を認めてほしい欲求がある場合、話を聴いてもらって気持ちを整理したい場合など、さまざまな背景が考えられます。
いずれにせよ多忙な看護師にとって、1人の患者さんの話を延々と聴くことは現実的ではありません。また、長時間かけたぶんだけ患者さんが“すっきり”して、その後の話が短くなる、ということもほとんどありません。
反対に、「あの看護師さんは話を聴いてくれる」と認定され、あなたが話を聴く機会は大幅に増えてしまうでしょう。そして、このようなとき、「何を最も話したい」のか患者さん自身も気づけていないことがほとんどです。
この記事は会員限定記事です。