退院後の生活を見据え、患者さんの自立のために実践できる“ちょっとリハ”とは?今回は、ベッドアップでの食事の際のポジショニングについて解説します。

ベッドアップでの食事の場合のポジショニング(悪い例、よい例)

 適切なポジショニングで姿勢が安定することにより、過剰な緊張を回避でき、リラックスした状態で摂食嚥下動作を行えます

図1 ベッドアップでの食事の場合のポジショニング

ベッドアップでの食事の場合のポジショニングを紹介する画像

①頸部

悪い例
頸部のみにタオルを入れると、頭部後屈します。
よい例
頭頸部にタオルを入れて頭部の高さを調整することで、軽い頸部前屈位が保持されます。嚥下時に喉頭挙上がしやすくなったり、嚥下努力が軽減したりする効果も期待できます。

②麻痺側上肢

悪い例
麻痺がある患者の場合、そのままにすると麻痺側上肢が肩に負担をかけます。
よい例
麻痺側の下に枕を入れることで負担が軽減されます。

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