尿道留置カテーテルを挿入するときの消毒と、改めて気をつけたい感染対策について解説。カテーテル挿入前の洗浄の方法から、手順をわかりやすく紹介しています。
●膀胱内で細菌が繁殖することで、感染症を起こす可能性がある。
●尿道留置カテーテルの挿入時に、多くの細菌を膀胱に押し込んでしまわないための消毒を考える。
尿道留置カテーテルの挿入と細菌感染のリスク
膀胱内に尿がたまった状態が続くと、膀胱内で細菌が繁殖し、感染を起こす可能性があります。健常人では細菌が膀胱内に侵入しても無症状であることが多く、その後の経過で症状が悪化することはほとんどありません。しかし、全身状態の悪い患者さんではまれに膀胱炎、腎盂腎炎を引き起こし、敗血症へと移行する場合があるので注意が必要です。
定期的に排尿を行うことができる場合、細菌を繁殖させることなく体外へ排出させることができるので、感染防止にもつながります。しかし、何らかの理由で排尿ができない場合には、意図的に尿を体外へ排出することが検討されます。 意図的に尿を対外へ排出する方法には、カテーテルを用いて一時的に排尿を促す間欠的導尿や、カテーテルを留置したまま袋の中に蓄尿する尿道留置カテーテルがあります。
多くの細菌を膀胱内へ押し込まないよう注意
尿道留置カテーテルを使用する場合、「カテーテル留置による細菌尿症のリスクは 1 日ごとに 3 ~ 10%増加し、30日後には 100%に近づく」1といわれており、挿入していること自体がリスクとなります。尿道留置カテーテルはできるだけ留置しないことが推奨されますが、適応がある場合には、感染を起こさないように取り扱う必要があります。
陰部には腸内細菌やカンジダなど、湿潤環境を好む細菌が多数存在しています。尿道留置カテーテル挿入とともに多くの細菌を膀胱内へ押し込まないように、細菌数を極力減らしておく必要があります。そのために事前に陰部洗浄を行い、無菌操作による尿道留置カテーテル挿入を適切に行うことが重要になります。
カテーテル挿入時の消毒・洗浄の方法
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