白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など、血液がんの最新の治療・ケアについて解説。血液がん患者の食事は食事摂取量が維持できるよう工夫する必要があります。管理栄養士・栄養士ができる食事の対応や、食べ方のパターン別の注意点などを紹介します。

差し入れや自分で購入した食品も含めて食事摂取量が維持できるように考える

 さらに、従来は病院食のみで食事が完結するように考えられてきましたが、病状や管理が許せば、院内のレストランや売店・家族からの差し入れも積極的に活用し、摂取量が維持できるようにすればよいという考えに変化しています。

 食種の変更や差し入れ、患者さんが自分で食事を購入して摂取すること以外にも、管理栄養士が患者さんと面談することで、患者さんの嗜好や有害事象の症状に合わせた食事内容に調整することができます。

 管理栄養士や栄養士は院内で提供される食種や食材の内容、病院給食の運営ルール内で患者さん個別に対応できる内容を把握しているので、対応が複雑だったり、患者さんの訴えが食事内容にうまく反映できない場合には、食種単位ではなく、食材レベルで踏み込んだ対応ができます(図1)。
 また、現在摂取している食事内容で栄養素の過不足がないかを評価し、内容を整えることもできます。

この記事は会員限定記事です。