川嶋みどり 看護の羅針盤 第108回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　ジェネラリストとしての必要条件は、まず患者にとってよい看護師であることと言えよう。よい看護師は患者の全体像を大切にし、今、その人とその周囲に何が起きているかを知的に理解し、情緒的に支持する。（中略）

　ジェネラリスト志向の看護師は、人間的にも抱擁力をもち、バランスのとれた感覚と冷静な判断力をもっていなければならず、スペシャリストが基礎教育以上の教育を受けるべきであるとすれば、同様にジェネラリストの教育についても考慮されなければならないであろう。

（出典：『チーム医療と看護 専門性と主体性への問い』80～81ページ、看護の科学社）

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