川嶋みどり 看護の羅針盤 第111回

　20世紀半ばから現在に至るまで、看護は多くの変化と困難を乗り越えてきました。その中で「書く」という営みを通じて、看護実践の価値を問い続けた川嶋みどり先生が、これまでの経験と想いを綴った言葉を厳選し、一冊の本にまとめたのが『川嶋みどり看護の羅針盤 366の言葉』 （ライフサポート社、2020年）。　

　この連載では、本書に収載された看護の現場や看護職の想いだけでなく、個人としての視点や感性も込められた366の言葉を、毎日1つずつご紹介します。

　ケアの質とか病院の医療の質が問われる時代であるが、質を保障する有力な味方は、ある一定の人員が揃っていることだということを忘れがちである。

　看護師の見ている前で患者がベッドから転落するなどということはほとんどない。「そこに誰かがいる」ことの重要性が忘れられていないだろうか。一定の量は質を基本的にカバーするのである。

（出典：『看護技術の現在 看護の時代 2』62ページ、勁草書房）

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