せん妄が心理的な問題ではないことを、患者・家族に理解してもらう

 医療関係者でも理解が難しいところのあるせん妄は、患者さんや家族にとってはより理解しがたいものです。いつもと同じ外見であるのに、不可思議な言動や、幻覚・妄想などで取り乱す姿は家族、そしてせん妄から回復した本人にとって心理的な苦痛になります。

 人間は理由や原因を分析する特徴があり、せん妄を含め病気に対して自分の責任と感じ罪悪感を抱いたり、薬や医療者の問題に置き換えるなど、他責的な態度をとったりすることがしばしばあります。

 しかし、原因が努力では改善できない身体疾患・外的要因と理解できれば、このような事態は避けられます。HELP1などせん妄予防プログラムでも教育を取り入れており、パンフレットなどでせん妄について患者本人、家族に説明・教育することが効果的です。

家族に説明しておくとよいこと

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