がん治療は、分子標的薬の登場や新しい免疫療法の開発などにより急速に進歩しており、がん患者さんの5年生存率は7割近くにまで改善しています。

 その一方で、がん治療に伴う副作用も多様化しており、従来は認めていなかった心血管毒性などの重症化する合併症も加わり大きく変化しています。

 特に、免疫チェックポイント阻害薬やゲノム関連抗がん薬などの臓器横断的に使用されるがん治療において出現する副作用は、特定の臓器のみならず、全身の臓器に出現します。

 そのため、腫瘍医のみならず、病院全体の診療科の医師とともに対応する必要があり、そのケアにはメディカルスタッフ間の情報共有と連携が重要となっています。

 また、わが国のがん診療に対する方針は第3次がん対策推進基本計画で示されたように、ゲノム医療などの新しいがん治療に加え、小児・AYA世代のがん、高齢者のがん、そしてがんサバイバーへの対応を充実することが挙げられています。

 この連載では、新しいがん治療の実際、がん治療に伴う急性期から晩期にかけて出現する合併症、支持療法として注目されているがんリハビリテーションに関する話題を中心にまとめました。 さらに、最近のトピックとしてがん患者が直面する課題について、それぞれの領域におけるエキスパートのみなさまに解説いただきます。

がん治療・ケアの最新知識【第2回】新しいがん治療薬①免疫チェックポイント阻害薬のしくみ

この記事は『エキスパートナース』2023年1月号特集を再構成したものです。
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