ブリストルスケール、King ’s Stool Chart、IAD – set、排尿日誌など、排泄アセスメントで用いるスケールを説明。共通のスケールを使うことのメリットにも注目!
●共通のスケールを使用することで、他職種との円滑な情報共有が可能になる。
●共通のスケールを使って経時的に記録を行うことで、症状の改善・悪化の判断やケアの評価、適切なケアの提供ができる。
標準化されないことで困るのはどんなところ?
患者さんの状態に応じてケアを提供するためには、正確な情報やデータに基づいてアセスメントを行う必要があります。
共通のスケールを使用しないと、それぞれの看護師の主観が含まれてしまい、同じ尺度で患者さんの状態把握ができず、適切なケアができない可能性があります。また、共通のスケールで情報の共有ができないと、多職種間での患者さん対応に相違が生じる可能性もあります。
共通のスケールを活用し経時的に記録することは、症状の悪化もしくは改善の判断や、ケア結果の評価につながります。
排泄アセスメントで用いる代表的なスケール
排泄アセスメントに用いる代表的なスケールを紹介します
①ブリストルスケール
ブリストルスケールは、便性状を判定するスケールです。1~7段階で、硬い便ほど「1」、水っぽい便ほど「7」と判定します。1~2は腸内に停滞する時間が長く、便秘とされます。3~5が正常な便、特に4は理想的な便、6~7が下痢と判断されます。
②King ’s Stool Chart
King’s Stool Chartは、便の性状と重さの2つで下痢の状態を推定するものです。毎回の便の状態を重さ(100g未満、100g以上200g未満、200g以上)と、硬さ(硬く形を成す、やわらかいが形を成す、緩く形を成さず広がりやすい、水様)で毎回の便の状態をスコア化し、それをすべて加算することで1日の排便状況がわかります(1日合計15点以上を下痢と判断)。
①②のようなスケールを利用することで客観的に便性状を評価でき、医師や看護師だけでなく、他職種とも情報共有ができます。
③IAD 重症度評価スケール:IAD – set
IAD(失禁関連皮膚炎)とは、尿または便、あるいはこれら両方が皮膚に接触することにより生じる皮膚炎です。日本創傷・オストミー・失禁管理学会において、臨床現場でIADのアセスメントができるツールとして、「IAD-set」が開発されました。
IAD – setは、失禁で便や尿が皮膚に付着した場合に使用します。「Ⅰ.皮膚の状態」と「Ⅱ.付着する排泄物のタイプ」の2つを評価、そしてIADの原因となる排泄物の管理方法をスキンケアの観点と排泄物の収集方法の観点から具体案を提示しています。
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