「中心性」「末梢性」に大別される

 チアノーゼは、「中心性チアノーゼ(分離性チアノーゼを含む)」と「末梢性チアノーゼ」に大別されます。
 
 そのうち、中心性チアノーゼでは、動脈血酸素飽和度の低下、多血症が原因となります。一方、末梢性チアノーゼは、血液中の酸素は正常ですが、血流遅延のために末梢部の組織で酸素飽和度が低下し、静脈血の還元ヘモグロビンが増加することにより起こります。

チアノーゼを引き起こす原因(病態)

中心性チアノーゼ
●肺の異常
・肺胞性低換気状態
・換気血流比不均等
・酸素拡散障害
●心臓の異常
・先天性心疾患による右→左シャント
●ヘモグロビンの異常
・メトヘモグロビン血症

末梢性チアノーゼ
●心臓の異常
心不全による心拍出量の低下
●動脈閉塞
・閉塞性動脈硬化症(ASO)
●静脈閉塞
・血栓性静脈炎
・静脈瘤
●温度による血管変化
・寒冷による末梢血管の収縮
●レイノー症候群

1.兵藤正義:麻酔科学.第11版,金芳堂,京都,2006:114.
2.福井次矢,黒川清 日本語版監修:ハリソン内科学原著.第19版,メディカル・サイエ
ンス・インターナショナル,東京,2017.
3.柴田寿彦 翻訳:マクギーの身体診断学.第2版,診断と治療社,東京,2009:61-
64.

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この記事は『エキスパートナース』2018年8月号特集を再構成したものです。当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載および複製等の行為を禁じます。