糖尿病治療薬を痩身薬として定期購入してしまう例などの増加

 2023年12月20日、国民生活センターは糖尿病治療薬を痩身目的で処方するオンライン診療についての相談件数が増加しているとして、2020年に続き注意喚起を行いました。

 美容医療(疾病の治療ではなく、身体の美化を主目的とした医療サービスを指し、特定商取引法に規定する特定継続的役務の美容医療とは必ずしも一致しない場合がある)のオンライン診療に関する相談件数が、ここ数年増加してきています¹。また2023年度は、4月から10月末までの相談数が169件と、前年度の同時期の相談数と比べ約1.7倍増加していることがわかりました。

 なかでも、十分な服薬指導がなされないまま痩身薬として定期購入の契約をしてしまい、解約するには不利な条件が課されているなどの事例が相次いでいます。同センターは、痩身目的のオンライン診療を受診する際に注意することとして、次の4点を呼びかけています。

1.痩身目的等のオンライン診療を受診するときは、処方箋も含めて医師からしっかり説明を受けましょう。
2.糖尿病治療薬は痩身目的の使用に関して安全性と有効性は確認されていません。
3.解約条件等について申し込み前によく確認しましょう。
4.トラブルにあった場合は、消費生活センター等に相談しましょう。


1.国民生活センター:痩身目的等のオンライン診療トラブル―ダイエット目的で数か月分の糖尿病治療薬が処方される『定期購入トラブル』が目立ちます―.
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20231220_1.pdf(2024.1.20アクセス)