ワケがあって”医師がオーダーしている画像検査。でも、医師は何を想定してどこを見ているの?白黒でなんだかよくわからないけれど、看護にはどう役立つの?
臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。
【第1回】医師が画像をチェックする理由は?
【第44回】背部痛の患者での画像を見るポイント①前提となる知識
【第46回】背部痛の患者での画像を見るポイント③肺塞栓症の鑑別
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【第45回】背部痛の患者での画像を見るポイント②急性大動脈解離の鑑別
急性大動脈解離を疑って、大動脈径の拡大や偽腔がないか見ている
急性大動脈解離の特徴
急性大動脈解離とは、簡単に言うと「大動脈が裂ける病気」です。患者さんは、血管が裂ける痛みを「移動する激しい背部痛または胸背部痛」として自覚します。
大動脈が裂けると、もともとの血管腔(真腔)と、中膜が裂けてできた偽腔ができます(図1)。偽腔で真腔が圧排されて狭窄・閉塞してしまうと血流障害が起こり、多彩な症状を認めます。
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