ワケがあって医師がオーダーしている画像検査。臨床場面でナースがとりたい画像からの情報をわかりやすく示します。第46回は、背部痛患者の肺塞栓症を疑って画像を見る際のポイントについてです。
背部痛の患者での画像の着目ポイントは第44回を参照ください。
肺塞栓症を疑って、肺動脈内に血栓がないか見ている
肺塞栓症の特徴
肺塞栓症とは、術後や寝たきりの患者さんなどの安静時間が長い患者さんや、担がん患者にできやすい疾患です。
主に下肢の深部静脈にできた静脈血栓(深部静脈血栓症:DVT)が右心室を通り越して肺動脈へ詰まってしまう病気です。場合によっては心停止やショック状態になります。
肺塞栓症患者は、低血圧かつ頻脈で来院します。右心系への急激な負荷がかかるため、胸痛・背部痛を感じることがあります。
肺塞栓症は、SpO2が低いことで疑い、採血ではD-dimerが上昇しているかをチェックします。D-dimer上昇は血栓形成のサインです。また、血液ガス分析ではO2とCO2の低下がみられます。
肺塞栓症の画像所見
画像を見てみましょう。肺塞栓症も胸部造影CT検査で確定診断となります。肺動脈内に血栓があることで造影効果欠損部分がはっきりします。この画像では右肺動脈主幹部に造影欠損部があり、血栓があることがわかります(図1)。
治療は、ショック状態や心停止でない限りは安静と抗凝固療法になります。
図1 肺塞栓症の胸部造影 CT 画像
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