患者さんの訴えから重大な疾患を見きわめて、すぐに対応するには?今回は呼吸困難を起こすキラーディジーズ「肺塞栓」「喘息発作」の症状や特徴的な所見、初期対応について紹介します。
肺塞栓の症状
●呼吸困難
●胸痛
●頻呼吸
●頻脈
●血圧低下、ショック
●チアノーゼ
●喘鳴
●頸静脈怒張
*離床時や術後など、起こりやすい場面に注意する
こちらもチェック
●呼吸困難時のアセスメント:救急症候を見逃さないために
肺塞栓のメカニズムと、特徴的な所見
長期臥床後など、リスクの有無を確認する
肺塞栓は、静脈中の血栓や塞栓物質が遊離して急激に肺動脈を閉塞することにより生じます。肺血管を閉塞する血栓塞栓の大きさにより、無症状のものから致死的なものまでさまざまです。
突然の呼吸困難と呼吸に伴う胸痛が特徴的なため、発症時間、胸痛の有無と性質、その他の自覚症状を問診します。また、塞栓源となる深部静脈血栓症(DVT)のリスクの有無の聴取が重要です。血栓性素因(血液凝固系の異常、膠原病、悪性腫瘍)の既往歴の有無や、長期の座位、長期臥床後の離床、手術後や産後などは発症の要因となります。
そのため、このような発症の可能性のある場面では、呼吸状態の観察、付き添い歩行などを必ず行うことで異常の早期発見につなげることも大切です。
頻呼吸などの症状と、DVTを示す下肢の症状をみる
身体所見としては、頻呼吸、頻脈となり、ショック症状やチアノーゼが出現し、肺高血圧から右心不全をきたすと頸静脈怒張を認めます。呼吸音では気管支攣縮による喘鳴が聴取される場合もあります。
DVTの症状として、片側の下肢の腫脹、疼痛、ホーマンズ徴候(【第9回】・図1参照)を確認します。
肺塞栓での初期対応
胸痛の訴えがある場合は、12誘導心電図検査を行います。また、末梢静脈路を確保する際に、肺塞栓を疑う場合は採血でDダイマーの検査を行います。その他に、心臓超音波検査や胸部X線検査、造影CTなど必要な検査が多数あるため準備を行います。肺塞栓と診断された場合、血栓溶解療法やカテーテル治療が必要となるため準備を行います。
喘息発作の症状
●起坐呼吸、呼吸補助筋を用いた努力呼吸
●喘鳴
●呼気延長
●連続性ラ音(wheeze〈ウィーズ〉および rhonchi〈ロンカイ〉)
● 咳嗽
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