【第29回】血糖コントロールの必要性の自覚がなく、入院も拒否する患者さんの事例を振り返りながら、別角度から、ナースの“思い”について分析します。

事例についてのリフレクション

患者さんのことをよく見て、決めつけず解釈をしつづける

 永渕さんは、Aさんのことをよく見ています。“うつろな表情”であるとか、“眠ってしまいそうな”と自分が見て意識に挙がった感じかたを表現しています。

 そして、顔だけではなく、手先、髪の毛までも一瞬にして視覚で捉えて、「長く伸びて汚れていて乱れているけれども、気にする様子がないようだ」と解釈を加えています。患者さんの発する言葉よりも前に、“全身”と“部分”とをよく見て捉えているのです。

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